ギャンブル広告に対する規制はどんなもの?

日本ではギャンブルはまだ合法ではないので、テレビやラジオでギャンブルの広告は観られません。しかし、アメリカ、オーストラリア、イギリスなどの国では、ギャンブルが合法化されているため、ギャンブル運営業者は、プロモーションや特別イベント、ボーナスなどの広告を出すことができます。

また、他のマーケティングと同じように、ギャンブルの広告には、幼い子供を保護する規制や詐欺を防止する規制があります。では具体的に、海外のギャンブル広告は、一体どのように規制されているのでしょうか?以下にて説明していきます。

海外のギャンブル広告

オーストラリアだけでも、ギャンブル業界は2億7,000万ドル以上の広告費を投じており、10年前の8,970万ドルから大幅に増加しています。この金額には、ソーシャルメディアでの広告、スポンサーシップ、スポーツ中継での言及のような番組内コンテンツは含まれません。

また、イギリスでは、2005年に制定された賭博法により、国内でギャンブルビジネスを運営し、国内市場を対象とするギャンブル事業者は、イギリス人を対象とした広告を行うためには、ギャンブル委員会のライセンスを取得する必要がある、と定められています。このライセンスは、英広告基準協議会が管理する広告コードを遵守することを要求しており、ギャンブル企業が以下を行なうことを禁止しています。

  • 社会的に無責任な方法、または金銭的、社会的、精神的に何らかの被害をもたらす可能性のある方法でギャンブルを描写し、容認し、奨励すること。
  • 子供、若者、その他の弱者の感受性、願望、信じやすさ、未熟さ、知識のなさを利用すること。
  • 経済的な問題をギャンブルで解決できると示唆すること。
  • 若者文化を反映したり連想させたりすることで、子供や若者にアピールすること。
  • ギャンブルをしている、または広告の中で主要な役を果たしている25歳未満の人物(または25歳未満に見える人物)を登場させること。

なお、ギャンブル広告に対する規則に従わない広告は、修正されるか、もしくは取り消されています。重大な違反が起こった場合や違反が繰り返し発生した場合、団体は広告主を賭博規制委員会に照会することができます。

ギャンブル広告の懸念点

オーストラリアでは、2005年に賭博法が改正されて以来、ギャンブル広告が大幅に増加しています。この傾向により、ギャンブルの広告が子供や若者、弱い立場の大人に与える影響が懸念されています。特に、スポーツとギャンブルの関係については、現在でも疑問視されています。

ギャンブル広告の禁止

2017年、オーストラリアのビクトリア州政府は、公共交通機関や公立学校から150メートル以内にギャンブルや賭け事の広告を掲載することを禁じる、と発表しました。この法律は、看板やバス停、橋に掲げられる横断幕広告などといった静的な広告方法すべてを含むものです。

なお、同州では、ポッキーの広告も禁止されていますが、地域住民が最も懸念しているのは、放送やデジタルメディアでのスポーツベッティングの広告と、それが若者に与える影響なのだそうです。

また、オーストラリアでは、午前6時から8時半、午後4時から7時までのG以下のクラスに分類されるテレビ番組内、あるいは午前5時から午後8時半までの子供向け番組内では、賭博関連サービスや商品の広告は放送できないという決まりになっています。

政府の見解

2020年3月、イギリスの政府関係者によって、ギャンブル広告における議論が行われました。スポーツ・観光・遺産省のナイジェル・ハドルストン大臣は、同国ではギャンブルは合法的な活動であり、ライセンスを取得した事業者が広告を出すことができるのは、ブラックマーケットで活動する事業者に対抗できる重要なアドバンテージであり、万が一もしその権利が奪われれば、犯罪のない公正かつオープンな方法でギャンブルが行われなくなる、と指摘しました。

ちなみに、日本では、まだギャンブル広告は行われていませんが、将来的には、すべての弱者を保護するために、ギャンブル広告も厳しく規制される運びになるでしょう。